首都大学東京・大学院理工学研究科・物理学専攻では、大学でどのような研究が進められているか、大学の実験授業ではどのような実験が行なわれているかを、気軽に見て試していただくために本クラスを企画しました。文部科学省のパイロット事業として、東京都立大学理学部物理学科が「高校生のための現代物理学講座」を1994年から毎年開催してきました。本オープンクラスは、これが発展的に改変されたもので、今年で17回目となります。
都立大学時代から、本学は学外にオープンであることを特徴としていますが、本クラスは特に高校生が、その低い垣根を更に越えやすくする役割を担っています。そのために、一日で、「最先端の物理学の易しい講義」、「大学で行われている実験講義の体験」、「学生・大学院生との懇談」、が行えるように企画してあります。実際に手で触れて、見て、物理学を体感してもらうことを目指しています。「最先端の物理学って?」、「どんな授業が受けられるの?」、「物理系の学生や大学院生の生活は?」、・・・こんな疑問に答えたいと思います。皆さんの積極的な参加を楽しみにしています。
高校二年生、三年生を主たる対象としていますが、興味のある方は他の学年でも歓迎します。応募締切日は以下のように設定してありますが、受講人員に余裕があるかなど、メール等で気軽にお問い合わせください。
平成18年度から、 従来の講義形式主体の講座から模様替えをして、高校生の皆さんに、実際に手で触れて、見て、物理学を体感してもらうことを目指していますので、是非、皆さんの積極的な参加を楽しみにしています。
予定内容:宇宙の進化と相対論について、及びカーボンナノチューブの最先端研究についての講義と、幾つかの物理実験を体験する。詳細は随時ホームページでお知らせします。
わたしたちの宇宙はビッグバンと呼ばれる大爆発から始まって,今も
膨張を続けていると考えられている.その歴史のなかでさまざまな構造が
つくられ,今日見られるような星や銀河が輝く宇宙の姿がある.宇宙の
始まりや天体の形成と進化,また,それらを構成する物質や元素の起源を
理解するのに大きな役割を果たしたのが,今からおよそ100年前に
生まれた相対論と量子論である.その考え方を説明しながら,現代物理学が
解き明かしてきた宇宙の歴史や特異な天体について紹介する.
話は図やムービーを使って進め,それを補う参考テキストを配布する.
テキストは「1 星のエネルギー源」「2 ビッグバンと膨張
宇宙」に,高校生なら理解できる範囲の数学を用いてさらに進んだ説明
を加えた付録:A 特殊相対論,B 星のエネルギー源,C ビッグバンと膨張宇宙
から成る.
皆さんが生まれる少し前の日本の社会はどのようだったでしょうか?また、
これから20年後の日本の社会はどのようになる(なっている)でしょうか?
その時、皆さんは社会を動かす重要な役割を担っているはずです。日常生活は
目まぐるしく変化しています。その原動力は何でしょうか?このような観点から
ナノサイエンスとナノテクノロジーを考えます。また、まだまだ「小さな科学」
の中にノーベル賞級の大きな科学的発見のチャンスと喜びが残されていること
をフラーレンやカーボンナノチューブを例にして紹介します。