東京都立大学 理学研究科 English 東京都立大学 理学部/理学研究科

教室談話会

2021年度

第1回

日時7月8日(木) 16:30~18:00
場所11号館204号室
講師細野 秀雄 栄誉教授(東京工業大学 元素戦略研究センター長)
題目エレクトライドの物質科学
要旨電子がアニオンとして働く物質は電子化物(electride)と総称される。 1982年に有機物で偶然見つかり、exotic materialとして関心を集め、教科書類にも記載されるまでに至っているが、不安定なため物性研究は進んでいなかった。筆者らは2003年に室温・空気中で安定な物質を見出し、物性の解明と概念の拡張による新物質を探索を行ってきた。そして明かにしたユニークな物性を利用して、アンモニア合成触媒や有機ELの電子注入層などへの応用が有望なことを報告してきた。本講演では、エレクトライドの物質科学の歴史と現在の到達点について紹介する。
総説:H. Hosono and M. Kitano, Chemical Reviews (2021) 121 (5), 3121-3185.

2020年度

第1回

日時7月2日(木) 16:30~18:00
場所オンライン開催
講師 村山 斉 教授 ( カリフォルニア大学・東大IPMU )
題目素粒子で探る私たちの起源
要旨 私たちが今存在しているのは、様々な物理現象のおかげです。元素は星から、星は暗黒物質から、物質はヒッグスとニュートリノから、そして宇宙はインフレーションから、それぞれきたのではないかと考えられています。こうした素粒子の理論と実験で私たちの起源を探る物理学について解説します。

2019年度

第1回

日時10月31日(木) 16:30~18:00
場所11号館204号室
講師香取 秀俊 教授 (東京大学大学院工学系研究科)
題目光格子時計: 時空のゆがみを見る時計
要旨普遍な周期現象を利用して時間を共有する道具が時計でした。1967年以来、セ シウム原子の振動が国際単位系の1秒(SI秒)を決め、現在では国際原子時と して15桁の精度が共有されています。ところが、この10年間に劇的な進歩を遂 げた原子時計は、重力で曲がった相対論的な時空間での時間の共有の難しさを 露呈させ、さらには物理学が暗黙の仮定をする物理定数の恒常性まで研究の対 象にしようとしています。 光格子時計は、魔法波長のプロトコルによって、高安定・高精度な新たな原子 時計の可能性を提起しました。2001年の提案以来、30近くの研究拠点で開発が 進み、SI秒を100倍以上凌駕する精度は、秒の再定義を迫ろうとしています。 高精度な異種原子時計の比較による物理定数の恒常性の検証や、2台の時計の 高低差を重力赤方偏移として数cm精度で読み出す相対論的測地の実験、さらに 19桁の時計精度を実現する実効的魔法条件を紹介します。 小型・可搬化を進めている光格子時計の現状と、それらの時計ネットワークが 社会実装されたときの未来の時計の役割を展望します。
(参考文献)http://app.journal.ieice.org/trial/100_11/k100_11_1303/index.html

所在地
東京都八王子市南大沢1-1

電話番号
042-677-1111(代表)

東京都立大学理学部物理学科/
大学院理学研究科物理学専攻